こんにちは。
加須市の神澤歯科医院です。
お口の中に、銀歯はありますか?
銀歯は、硬くて丈夫です。
そのため、銀歯を入れてから20年以上、経過している方もいらっしゃるでしょう。
銀歯とは、金・銀・銅・パラジウムなどの金属で構成された合金製の人工歯です。
以前は、保険診療でむし歯を治療する際は、詰め物や被せ物として、銀歯を使用するのが一般的でした。
しかしながら、銀歯は、お口の中で目立つ存在です。
場所によっては、お口を開けたときに見えやすく、見た目を気にされる方が多くいらっしゃいます。
また、健康面での影響も懸念されます。
神澤 紀雄 院長
日本大学松戸歯学部 卒業
じつは、歯科先進国の中には、銀歯を使用していない国は多くあります。
銀歯に含まれているパラジウムが人体に悪影響を及ぼす可能性があることから、スウェーデンでは、子どもと妊婦の歯科治療には、銀歯の使用が禁止されています。
また、ドイツでは銀歯は使用禁止です。
そのため、留学や出張で海外に行ったときに、銀歯が入っていることに驚かれたという経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
日本では銀歯を使用している方は多くいらっしゃいます。
特に、40代以上の方は、銀歯を使用するのが当たり前という環境でした。
最近では、見た目や健康リスクを考慮して、白い歯を希望される方が増えています。
金属から溶け出した金属イオンと体内のたんぱく質が結合したものを、体が「異物」とみなして攻撃することで、アレルギー症状が生じるのが、金属アレルギーです。
アクセサリーに触れたところに、湿疹やかゆみなどの接触皮膚炎の症状が出ることはよく知られています。
じつは、それだけでなく、歯科治療で使用する銀合金や金属素材などが原因で、全身に金属アレルギーの症状があらわれることもあるのです。
お口の中は、唾液に常にさらされていて高温多湿です。
温度の変化も激しい場所で、銀歯にとっては、過酷な環境です。
さらに、歯磨きで取り除けなかった食べカスをエサにして細菌から出る酸にさらされています。
そのため、使用が長期間になると、錆びて金属イオンが溶け出すことがあります。
お口の中に溶け出した金属イオンは、体内に吸収され、血液の循環によって全身に回り、さまざまな部位に金属アレルギーの症状を引き起こすのです。
金属アレルギーの主な症状は
・口内炎
・歯肉炎
・口の周りや全身の皮膚の炎症
です。
また、それ以外にも、
・味覚異常
・頭痛
・めまい
・肩こり
といった症状があらわれる方も。
どのような症状が出るかは、お一人お一人で異なります。
特に、お口の中の金属による金属アレルギーは、原因の特定が難しく、体調不良の理由がお口の中にあることに気付かない方も多くいらっしゃるでしょう。
発症までの期間も人によって異なりますので、何年も前に入れた銀歯が原因となっている可能性は否定できません。
原因不明の体調でお悩みの方は、当院にご相談ください。
(出典:厚生労働省-資料6-1 歯科金属アレルギーと医科歯科連携(佐藤真奈美委員)より) >
銀歯を長時間使用すると、むし歯が再発するリスクが高くなることがわかっています。
さらに、歯周病にもかかるリスクも高くなります。
銀歯は、硬くて丈夫な金属ですが、傷つきやすい素材でもあります。
毎日お口の中で使用しているうちに、表面に細かな傷がつきます。
傷にたまった汚れや細菌は、歯磨きだけでは落としにくく、むし歯・歯周病・口臭の原因となるのです。
金属は温度変化で変形するという性質があります。
冷たいものを食べると縮み、熱いものを食べると膨張します。
歯は変形せずに、金属だけが変形するため、歯と銀歯を接着しているセメントが外れやすくなるのです。
さらに、銀歯は噛む力によって、少しずつ変形します。
人は、噛むときに、体重と同じくらいの力がかかるとされています。
平均して1日1600回噛むとされていて、長期間使っていくうちに、歯と歯の間にすき間が生じるのです。
銀歯と歯との間にすき間ができると、そこから、むし歯菌が侵入し、銀歯の下でむし歯が再発します。
銀歯で覆われているので、見た目ではむし歯に気付きにくく、異常に気付いたときには、だいぶ進行している可能性もあるのです。
銀歯を長期間使用していると、お口の中で錆びて金属イオンが溶け出します。
溶け出した金属イオンは、歯ぐきに沈着し、黒ずみの原因となるのです。
歯ぐきの黒ずみは、口元の印象にマイナスの影響を及ぼします。
一度沈着すると、簡単には除去できないことから、「メタルタトゥー」とも呼ばれています。
歯ぐきの黒ずみを解消するためには、原因となる銀歯を取り除くしか方法がありません。
「銀歯」には、安価で丈夫というメリットがある一方、むし歯の再発や金属アレルギーを引き起こすリスクがあるなどのデメリットもあります。
審美治療では、見た目の美しさだけでなく、健康面や機能面を重視した治療をご提案します。
歯科治療の選択肢は、どのようなときでも一つではありません。
詰め物・被せ物は、さまざまな素材からお選びいただくことが可能です。
当院では、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすくお伝えし、どの治療を選ぶかを一緒に考えます。
銀歯を白い歯に変えることも可能です。
ただし、今ある銀歯を白い歯に変える場合は、銀歯を外して、形を整えるために歯を削る必要があります。
歯を削る量が増えれば、歯の寿命にも影響が出ます。
また、削ることで、一時的に痛みが出ることもありますので、まずはご相談ください。
従来の保険治療では、むし歯などの治療で被せ物が必要な場合は、前歯以外は、銀歯が使用されるのが一般的でした。
ですが近年では、保険診療の範囲内で、ほとんどの歯に白い歯を入れることができるようになりました。
コンポジットレジンはセラミックの粒子と合成樹脂を混ぜ合わせた、白いプラスチック素材です。
削った部分に、直接詰めて固めますので、型取りを行う必要もなく、歯を削る量も最小限に抑えられます。
金属を使用しないので、金属アレルギーを心配される方も、安心してお使いいただけます。
基本的にすべての歯に使用できますが、
・長期間使用すると変色する可能性がある
・強度が弱いので奥歯には適していない
といった点には注意が必要です。
CAD/CAM冠は、歯科用プラスチックレジンに、セラミックの粉末を混ぜたハイブリッドセラミックのブロックを削り出して製作する被せ物です。
設計から削り出しまで、コンピューター上で行いますので、短期間で精度の高い被せ物が完成します。
白くて目立ちにくいだけでなく、金属アレルギーの心配も不要です。
保険が適用されるため、少ない費用負担で白い歯を手に入れることができます。
しかしながら、自由診療のセラミックとくらべると、見た目や耐久性は劣ります。
ほとんどの歯に保険適用で入れることができますが、奥歯に関しては、条件を満たしていなければ、保険が適用されません。
金属アレルギーと診断されている方は、すべての歯にお使いいただけます。
当院の審美歯科で主に使用する素材が、セラミックです。
陶器を歯科用に強化したセラミックには、
・天然の歯に近い見た目が再現される
・色調を調整できる
・耐久性が高い
・経年劣化しない
・金属を使っていないので金属アレルギーの心配がない
・表面がツルツルしていて汚れがつきにくい
といったメリットがあります。
しかしながら、
・保険が適用されないので費用負担が大きくなる
・強い力がかかると割れる恐れがある
といったデメリットもあります。
セラミックにはさまざまな種類がありますので、ご予算やご要望に応じてお選びいただくことが可能です。
特に、セラミックだけで作られている「オールセラミック」は、天然の歯のような透明感とツヤが再現されます。
全額自己負担ですが、長く使えて、むし歯が再発しにくいことからも、長期的に見てコストパフォーマンスがよいという考え方もできます。
当院では、いつまでも健康的にお過ごしいただくために、金属を使わない「メタルフリー治療」を行っています。
見た目だけでなく、健康面や機能面にこだわった治療を心がけていますので、古い銀歯が気になる方は、お気軽にご相談ください。
自由診療を無理にすすめるのではなく、選択肢の一つとしてご提案します。
それぞれの違いを丁寧にご説明して、ご納得いただいてから治療を始めるのが当院の方針です。
加須市の「神澤歯科医院」では、東武伊勢崎線「加須」駅から徒歩2分と駅から近く、電車でのご来院が便利です。
お車でお越しの方は、20台停められる広い駐車場をご用意しています。
駐車場から院内までは、スロープをご利用いただけるバリアフリー設計です。
土曜日は17時まで・平日は18時まで診療しています(2023年10月現在)。
お子さまからシニア世代の方まで、通いやすい工夫をしていますので、ご家族皆さまでお越しください。
2024.03.15 [金]
2023.07.14 [金]