口臭が気になるのは歯周病のサイン?歯科医院で受けられるケア
「歯を磨いているのに口臭が気になる」「家族から口臭を指摘された」といった経験はありませんか。
口臭にはさまざまな原因がありますが、歯周病が関係している場合もあります。
そこで今回は、「歯周病と口臭の関係」と「歯科医院で受けられるケア」について解説します。
神澤 紀雄 院長
日本大学松戸歯学部 卒業医院名:神澤歯科医院
所在地: 〒347-0045
埼玉県加須市富士見町7−41
口臭が気になるときは歯周病が関係していることがある

口臭には「飲食物による口臭」や「起床時などの生理的口臭」、「お口の乾燥による口臭」など、さまざまな原因がありますが、歯周病も原因の一つです。
ある大学病院の統計では、口臭検査を受けた患者さんの約3分の1で、歯周病が口臭の原因だったとされています。
(参考:厚生労働省|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~「口臭の原因・実態」)>
ただし、頻度は高くありませんが、呼吸器や消化器など、お口以外の病気が口臭に関係している場合もあります。
口臭が強くなったり、気になる口臭が続いたりする場合には、まず歯科医院でお口の状態のチェックを受けるとよいでしょう。
さらに、口臭やそのほかの症状に応じて、医科の受診も検討することが大切です。
歯周病によって口臭が起こりやすくなる理由

歯周病は、細菌の感染によって歯ぐきに炎症が起こる病気です。
ここでは、歯周病によって口臭が起こるおもな理由を3つ解説します。
【理由1】歯垢や歯石で増殖した細菌がガスを作る
歯周病のおもな原因である歯垢(プラーク)は、細菌とその代謝物が固まったものです。
歯垢1mgの中には、1億個以上の細菌が含まれるとされています。
(参考:厚生労働省|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~「歯周病とは」)>
歯垢が「歯の表面」や「歯と歯ぐきとの境目」に残っていると、その中で細菌が増殖しやすくなるのです。
歯周病を引き起こす細菌の中には、代謝の過程で次のようなガスを産生するものが存在します。
・硫化水素(腐った卵のようなにおい)
・メチルメルカプタン(腐った玉ねぎのようなにおい)
これらのガスが発生することで、歯周病による口臭につながる場合があります。
【理由2】歯周ポケットに汚れがたまると口臭が強くなりやすい
歯周ポケットとは、「歯と歯ぐきの境目」にある溝のことです。
歯周病が進行すると歯周ポケットが深くなり、歯ブラシの毛先が届きにくい部分に歯垢などがたまりやすくなります。
歯周ポケットの奥に蓄積した歯垢は、歯磨きだけでは取り除きにくく、細菌が増殖しやすい環境です。
そのため、細菌が産生するガスによって、口臭につながることがあります。
「しっかり歯磨きをしているのに口臭が気になる」という方は、歯周病によって歯周ポケットが深くなっているかもしれません。
【理由3】歯ぐきの膿が口臭の原因になることがある
歯周病が進行すると、細菌が起こす炎症によって歯ぐきから膿が出ることがあります。
歯周病で生じた膿には、多くの細菌などが含まれており、強い口臭につながることがあります。
歯ぐきを押したときに膿が出たり、歯ぐきから出血したりする場合には、歯周病が進行している可能性が高いため、歯科医院で確認しましょう。
歯科医院で受けられる口臭・歯周病ケア
「口臭が気になるけれど、原因がわからず不安」という方もいらっしゃるでしょう。
口臭が続く場合には、歯科医院で歯周病が関係していないかチェックし、クリーニングなどでお口の中を清潔に保つことが大切です。
歯周病の早期発見

口臭が強くなったというだけでは、歯周病と判断することはできません。
歯周病かどうかを確認するためには、次のような点をチェックし、総合的に判断します。
歯ぐきの炎症・出血のチェック
歯周病の検査では、歯ぐきに赤みや腫れがないか、出血がみられないかなどをチェックします。
歯周病の初期段階では痛みなどの自覚症状が出にくいため、出血などの変化を確認することが大切です。
また、歯ぐきの状態だけでなく、「歯のぐらつき」や「歯ぐきが下がっていること」なども歯周病のサインの一つです。
歯周ポケットの深さのチェック
歯周ポケットの深さは、見た目ではわかりにくいことがあります。
そのため、歯科医院の歯周病検査では、専用の器具を使用して歯周ポケットの深さを測定します。
歯周ポケットの深さだけで歯周病と判断することはできませんが、「4mm以上の歯周ポケット」が歯周病を疑う目安とされています。
歯垢や歯石の付着状態のチェック
歯垢や歯石がどこに、どの程度付着しているのかを確認することも、歯周病の状態を把握するために大切です。
特に、奥歯や歯と歯の間、歯ぐきとの境目は、歯ブラシの毛先が届きにくく汚れが残りやすい部分です。
歯垢の付着状態を確認すると、日ごろから歯垢がたまりやすい箇所を把握しやすくなります。
歯科検診の際には、磨き残しやすい部分に合わせた歯磨き指導も行っています。
毎日のセルフケアの質を高めることで、歯周病予防につながるでしょう。
お口のクリーニング

歯周病を予防するためには、歯垢や歯石を取り除き、お口の中を清潔に保つことがポイントです。
歯垢・歯石の除去
歯磨きで取り除けなかった歯垢は、時間が経過すると硬い歯石へ変化することがあります。
一度付着した歯石は、歯磨きでは落としにくいため、歯科医院で専用の器具を使って除去することが大切です。
歯科医院のクリーニングでは、歯の表面だけでなく、歯と歯ぐきの境目など、歯磨きでは落としにくい部分の汚れも丁寧に取り除きます。
歯垢や歯石を除去して細菌が増えにくい環境へ整えることは、歯周病を予防するための基本的なケアの一つです。
口臭の原因が歯周病にある場合には、お口の中のクリーニングを継続することで、口臭の改善につながる可能性があります。
エアフローを用いたクリーニング
当院では、お口の状態に応じて「エアフロー」を用いたクリーニングを実施しています。
エアフローは、微細なパウダーと水流を利用して、歯の表面や歯周ポケット内に付着した歯垢やバイオフィルムなどの汚れを取り除く機器です。
エアフローには、次のような特徴があります。
・歯ブラシの毛先が届きにくい部分の汚れも取り除きやすい
・歯周ポケット内のバイオフィルム除去にも活用できる
・歯や歯ぐきへの負担を軽減しながらクリーニングが可能
・歯の表面の着色汚れも取り除きやすい
エアフローによって歯垢やバイオフィルムを取り除くことで、歯周病や口臭の予防につながります。
歯周病予防のための継続的なケアの重要性

歯周病を予防するためには、継続的なケアによって、お口の中を清潔に保つことが重要です。
セルフケア
歯科医院でクリーニングを受けたあとも、時間の経過とともに少しずつ歯垢が付着します。
そのため、お口の中を清潔に保つには、毎日のセルフケアを継続することが大切です。
毎日の歯磨き
歯周病予防の基本は、毎日の歯磨きです。
特に、歯と歯ぐきの境目には歯垢が残りやすいため、丁寧に磨くように心がけましょう。
ただし、あまり強い力で磨くと、歯ぐきを傷つける可能性があるため注意が必要です。
特に、歯ぐきに腫れや出血がみられる場合には、力加減や歯ブラシの選び方について歯科医院で確認するとよいでしょう。
歯垢が残りやすい場所は、お口の状態や歯並びなどによって異なります。
歯科医院でご自身のお口に合った磨き方について説明を受けることも、毎日のセルフケアを見直すよいきっかけになります。
デンタルフロスや歯間ブラシの活用
歯と歯の間は、歯ブラシの毛先が届きにくく、歯周病の原因となる歯垢がたまりやすい部分です。
そのため、歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなどを活用して清掃することが大切です。
しかし、これらの清掃用具を使ったことがないという方もいらっしゃるでしょう。
歯科検診の際には、患者さんに合った清掃用具の選び方や使い方についてもご説明しますので、お気軽にご相談ください。
定期的な歯科検診

歯周病による口臭を予防するためには、日ごろからお口の状態を確認し、必要に応じたケアを継続して受けることが大切です。
初期の歯周病は痛みなどの自覚症状が出にくいため、症状がないときから定期的に歯科検診を受け、歯ぐきや歯周ポケットの状態を確認しましょう。
歯周病がみられる場合には、進行具合に応じた治療を行います。
歯周病が進行すると、口臭の原因になるだけでなく、歯を支える骨にまで炎症が広がり、歯を失うこともあります。
口臭の予防やお口の健康を守るためにも、定期的に歯科検診を受けて歯周病の早期発見・早期治療につなげることが大切です。
口臭が気になる方は歯科医院で歯周病のチェックを受けましょう

口臭は、自分では気づきにくいこともあります。
口臭の変化が気になる方や、ご家族などから口臭を指摘された方はご相談ください。
当院では、歯周病の検査を行い、必要に応じて歯石除去やエアフローによるクリーニングなどの処置をご提案します。
口腔内カメラで撮影した画像を診療台のモニターに映し、お口の状態を確認しながら説明を受けることも可能です。
また、当院はバリアフリー設計を採用しており、20台分の駐車場を備えているほか、WEB予約や各種クレジットカードにも対応しています。
口臭や歯ぐきの症状が気になる方は、まず歯周病のチェックについてお気軽にご相談ください。
