【予防・クリーニング】二次むし歯とは?治療した歯がむし歯になる原因と予防法
詰め物や被せ物そのものがむし歯になることはありませんが、その周囲の歯には、再びむし歯が生じることがあります。
このようなむし歯を「二次むし歯」といいます。
ただし、治療した歯が必ず二次むし歯になるわけではありません。
むし歯治療が終わったあとも、治療した歯をできるだけ長く保つためには、丁寧なセルフケアや歯科医院での定期メンテナンスを続けることが大切です。
このコラムでは、「二次むし歯の特徴やおもな原因」「二次むし歯を予防するためのポイント」について解説します。
神澤 紀雄 院長
日本大学松戸歯学部 卒業医院名:神澤歯科医院
所在地: 〒347-0045
埼玉県加須市富士見町7−41
二次むし歯|治療した歯に再びできるむし歯

二次むし歯は、むし歯治療を受けた歯に再び生じるむし歯です。
ここでは、二次むし歯がどのように生じるのかをご紹介します。
二次むし歯は詰め物や被せ物の下にできる
二次むし歯とは、「むし歯治療で入れた詰め物や被せ物」と「残っている歯との境目」に生じるむし歯を指します。
詰め物や被せ物自体がむし歯になるわけではありません。
修復物と天然歯の境目に歯垢(プラーク)が付着し、細菌が作り出す酸によって歯が溶けることで、むし歯が生じることがあります。
ただし、治療した歯が必ず二次むし歯になるわけではありません。
毎日のセルフケアや定期検診などによって、詰め物や被せ物の周囲を清潔に保つことが二次むし歯の予防につながります。
二次むし歯の特徴
二次むし歯には、治療を受けていない歯にできるむし歯とは異なる特徴があります。
●むし歯が深くまで進行しやすい
むし歯治療を受けた歯は、以前の治療ですでに歯の一部を削っています。
そのため、再びむし歯になった際には、むし歯が深くまで進行しやすい傾向があるのです。
また、二次むし歯は詰め物・被せ物の周囲や内側で生じるため、外から見ただけでは変化を確認しにくい場合があります。
その結果、むし歯に気づいたときには、むし歯がかなり進行しているケースもあるため、定期的に歯の状態をチェックすることが大切です。
●むし歯の症状に気づきにくい
むし歯が進行して根管治療を行い、歯の神経(歯髄)を取り除いた歯では、再びむし歯になっても痛みを感じにくいことがあります。
そのため、自覚症状がないまま二次むし歯が進行し、気づいたときには歯の内部まで広がっていることもめずらしくありません。
痛みなどの症状がなかったとしても、定期検診で治療した歯の状態を確認し、二次むし歯の早期発見につなげることが大切です。
詰め物や被せ物をした歯が二次むし歯になる2つの原因

二次むし歯には、「詰め物や被せ物の経年的な変化」や「歯垢の蓄積」などが関係します。
1.詰め物や被せ物の劣化によってすき間ができる
詰め物や被せ物は、時間の経過や毎日の食事などの影響によって、少しずつ劣化します。
銀歯など金属を含む修復物は、経年的な変化が生じやすいことがあります。
使用する素材によって性質は異なりますが、長期間お口の中で使用することで、歯と修復物の接着部分が劣化したり、噛む力によってわずかに変形したりするケースもあるでしょう。
その結果、修復物と歯との境目にすき間や段差が生じる場合があります。
こうした変化は自分では気づきにくく、見た目だけで修復物の状態を判断することは難しいため、歯科医院で定期的に確認することが大切です。
2.歯と修復物の境目に歯垢がたまる
「歯と修復物の境目」や「修復物の劣化によって生じたすき間」には、歯垢がたまりやすくなります。
歯垢は、食べかすではなく、お口の中の細菌とその代謝物などが集まったかたまりです。
歯垢1mgには、1億個以上の細菌が含まれるとされています。
(参考:厚生労働省|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~「歯周病とは」)>
歯と修復物の境目やすき間に歯垢が残った状態が続くと、その中でむし歯菌が増殖し、細菌が作る酸によって周囲の歯が溶け出すことで、二次むし歯につながることがあります。
二次むし歯予防のために意識したいポイント
二次むし歯の予防には、毎日のセルフケアと歯科医院での定期的なチェックを組み合わせることが重要です。
ここでは、二次むし歯を予防するために意識したいポイントを4つご紹介します。
1.歯と修復物の境目を丁寧に清掃する

歯磨きの際は、詰め物や被せ物と天然歯の境目を意識して歯ブラシの毛先を当てましょう。
歯ブラシは力を入れて大きく動かすのではなく、歯ブラシの毛先を細かく動かし、歯の表面に沿わせるように磨くことがポイントです。
また、患者さまお一人お一人のお口の状態によって、「磨き残しが生じやすい箇所」や「磨き方のポイント」は異なります。
定期検診では、修復物の周囲を磨くポイントなどをお伝えしますので、毎日のセルフケアに活かしていただけます。
2.デンタルフロスや歯間ブラシで「歯と歯の間」を清掃する

歯と歯の間は、歯ブラシの毛先が届きにくく、歯垢が残りやすい部分です。
そのため、デンタルフロスや歯間ブラシを活用して清掃しましょう。
特に、詰め物や被せ物が歯と歯の間にある場合は、修復物と歯の境目にも汚れが残りやすいため、意識して清掃することが大切です。
埼玉県が行ったアンケートによると、歯磨きの際に歯間ブラシやデンタルフロスを使用している方の割合は5割程度でした。
デンタルフロスや歯間ブラシの使い方、選び方がわからない方は、定期検診の際にお気軽にご質問ください。
(参照:埼玉県|県政サポーターアンケート〈第241回〉調査結果「質問3 あなたが、現在ご自分の歯みがきの際に気をつけていることは何ですか。」)>
3.定期検診で詰め物や被せ物の状態をチェックする

二次むし歯は、詰め物や被せ物の内側など、自分では確認しにくい場所に生じることがあります。
そのため、痛みや違和感がなかったとしても定期検診を受け、治療した歯の状態を確認することが大切です。
早い段階で修復物の周囲の変化を発見できれば、必要な処置につなげやすくなります。
4.歯科医院のクリーニングで清潔な状態を保つ

セルフケアを丁寧に行っていても、歯と歯の間や奥歯、修復物の周囲など、歯ブラシが届きにくい部分には歯垢が残ることがあります。
そのため、毎日のセルフケアに加えて、歯科医院のクリーニングによって、自分では取り除きにくい汚れを定期的に除去することも大切です。
歯科医院のクリーニングでは、お口の状態を確認しながら、専用の器具などを用いて歯の表面や修復物の周囲を清掃します。
定期的なクリーニングによってお口の中を清潔に保つことは、二次むし歯の予防にもつながります。
二次むし歯のリスクを抑える選択肢~セラミック治療~

詰め物や被せ物に使用される素材には、さまざまな種類があります。
その中でも、二次むし歯のリスクを抑えたい場合には、セラミック治療も選択肢の一つです。
セラミック治療とは?
セラミック治療とは、陶材などを使用した詰め物や被せ物で、歯を修復する治療法です。
天然歯に近い色調や透明感を再現しやすく、周囲の歯となじみやすい自然な見た目をめざせるのが特徴の一つです。
セラミックには、表面がなめらかで汚れが付着しにくいなどの特徴があり、二次むし歯のリスクを抑えやすいというメリットもあります。
とはいえ、セラミック治療後も、詰め物や被せ物の周囲には歯垢が付着するため、毎日の歯磨きや定期検診を継続してお口の中を清潔に保つことが大切です。
セラミック治療が二次むし歯を予防しやすい理由
セラミックには、修復物として長期間使用する上で役立つ特徴があります。
●経年劣化しにくい
セラミックは、お口の中で長期間使用しても劣化しにくい材料です。
修復物に経年劣化しにくい素材を選ぶことで、修復物と歯の境目にすき間が生じるリスクを抑えやすくなります。
●歯としっかり密着しやすい
セラミック治療では、接着材などを用いて歯と修復物を接着し、できるだけすき間の少ない状態をめざします。
セラミックは、接着材によって歯としっかり密着しやすいため、歯との境目にすき間が生じにくく、汚れも入り込みにくい点がメリットの一つです。
●表面がなめらかで汚れがつきにくい
セラミックの表面は、とてもなめらかです。
そのため、修復物の表面に歯垢や着色汚れが付着しにくいという特徴があります。
汚れがつきにくく清潔に保ちやすいことは、むし歯予防を考える上でも重要です。
一方、歯垢はセラミックそのものだけでなく、「ほかの歯の表面」や「修復物と天然歯との境目」などにも付着します。
そのため、セラミック治療後も歯磨きを丁寧に行い、お口の中を清潔に保つことが大切です。
歯科医院の定期検診で二次むし歯から歯を守りましょう

二次むし歯から歯を守るためにも、毎日のセルフケアと定期検診を組み合わせて、お口の中を清潔に保つことが重要です。
当院は、親子3代にわたる「かかりつけ歯科医院」として、地域の皆さまのお口の健康をサポートしてまいりました。
定期検診やクリーニングに加えて、二次むし歯のリスクに配慮した選択肢の一つである、セラミック治療にも対応しています。
院内はバリアフリー設計で、20台分の駐車場を備えているほか、WEB予約にも対応しています。
治療した歯や修復物の状態が気になる方は、お気軽にご相談ください。
