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こんにちは。
加須市の神澤歯科医院です。
口臭が気になると、マスクが外せなくなったり、人との会話に消極的になったりしますよね。
セルフケアをしていても口臭が気になる場合は、歯周病が潜んでいる可能性があります。
歯周病が進行すると、特有のニオイを発することで口臭の原因になるのです。
このコラムでは、「歯周病と口臭の関係」と「口臭の効果的な予防法」について解説します。

神澤 紀雄 院長
日本大学松戸歯学部 卒業

歯周病は、歯と歯ぐきの境目に細菌が増殖し、歯ぐきや歯を支える骨に炎症が広がっていく病気です。
歯周病が進行すると、歯と歯ぐきのすき間に「歯周ポケット」と呼ばれる深い溝ができ、そこにたまった汚れや細菌が悪臭の原因となるガスを発生させます。
このガスには、強いニオイを放つ揮発性の成分が含まれており、周囲の方に不快感を与えてしまう可能性があるのです。
歯周病を持っている割合は、年齢とともに高くなる傾向があり、65歳以上では半数を超えます。
しかし、若年層であっても油断することはできず、20~24歳の2割以上、30~34歳の3割以上は歯周病にかかっているのです。
(参照:厚生労働省|令和4年歯科疾患実態調査結果の概要-p22より)>
「若いから大丈夫」と歯周病を放置してしまうと、もちろん口臭はひどくなりますし、症状が悪化すると歯を失う可能性もあります。
実際、歯の喪失原因としてもっとも多いのが歯周病とされており、世代を問わず歯周病の予防は重要なのです。
(参照:厚生労働省|生活習慣病などの情報「歯の喪失の原因」より)>
しかしながら、歯周病は正しいケアによって予防することができます。
日々のセルフケアと歯科医院の定期検診をうまく組み合わせることで、歯周病と口臭の悪化を予防しましょう。

ひとくちに口臭といっても、その原因や特徴はさまざまです。
ここからは、代表的な3つの口臭について解説します。
起床時や空腹時など、誰にでも一時的に起こるのが「生理的口臭」です。
唾液の分泌量が少なくなるとお口の中が乾燥してしまい、細菌が増殖しやすくなります。
その結果、細菌がニオイの成分を発生させることで、一時的に口臭が強くなることがあるのです。
特に、朝起きた直後や緊張しているときは唾液量が減るため、口臭を感じやすい傾向があります。
ただし、お口の中が清潔であれば、日中の唾液の分泌とともに口臭は自然に軽減されていくため、そこまで心配する必要はないでしょう。

食べものや飲みものに含まれる成分の種類によって、食後の口臭が強くなることがあります。
具体的には、次のような食べものや飲みものに注意しましょう。
・香味野菜(ネギ、ニラ、らっきょうなど)
・発酵食品(納豆、キムチ、チーズなど)
・アルコール類(ビール、日本酒、ワインなど)
これらは食事をして消化吸収されたあとに、ニオイの成分が血流に乗って肺に運ばれ、口臭の原因になるのです。
胃の中に残ったニオイが逆流することもあるでしょう。
とはいえ、いずれも一時的なものですので、時間がたつとおさまります。

「病的口臭」は、生理的口臭や食事による口臭とは違い、継続する強いニオイが特徴です。
歯周病も病的口臭の一種ですが、そのほかの代表的な病気をご紹介します。
むし歯は、歯周病と同じように細菌が原因で起こる感染症の一種です。
むし歯菌はお口の中で増殖する過程で、腐敗臭のような強いニオイを発することがあります。
特に、むし歯が進行して神経が死んでしまった歯では、歯の内部に膿がたまり、強い口臭の原因になります。
お口の中が乾燥して唾液の量が減少すると、細菌を洗い流す効果が低下し、口臭が強くなることがあります。
ドライマウスは、慢性的に唾液の分泌量が減少する病気です。
唾液量が減る背景には、加齢や薬の副作用、ストレスなどが考えられます。
舌の表面にたまった白っぽい汚れを「舌苔(ぜったい)」といいます。
これは食べかすや細菌、古い粘膜などが混ざったものです。
舌に薄い舌苔が張ることは正常な生理現象ですが、厚くなると細菌の温床になり口臭が強くなります。
また、舌苔によって誤嚥(ごえん)性肺炎のリスクが上がることもわかっています。

歯周病が進行すると、特有の強い口臭を発します。
・腐ったタマネギのようなニオイ
・腐ったタマゴのようなニオイ
・生ゴミのようなニオイ
これらのニオイの原因は何でしょうか?
歯周病によって発生する口臭の一つに、腐ったタマネギのようなニオイがあります。
これは、歯周ポケット内で繁殖した歯周病菌が、タンパク質を分解する過程で発生する「メチルメルカプタン」によるものです。
この成分は、タマネギの腐敗臭とよく似たニオイを持ち、周囲に不快感を与えることがあります。
お口の奥から漂うような口臭は、本人が気づきにくい場合もあるため、周りの方から指摘されてはじめて気づくケースも少なくありません。
歯周病による口臭で特徴的なものとして、腐ったタマゴのようなニオイが上げられます。
これは、おもに「硫化水素」というガスが原因で発生するニオイです。
温泉地などの独特なニオイを「硫黄くさい」と表現することがありますが、硫黄自体は無臭です。
硫黄と水素が結合した硫化水素は、タマゴの腐敗臭に似たニオイを発します。
歯周病菌は、代謝の過程で硫化水素を多く産生することで、強い口臭の原因になるのです。
生ゴミのような腐敗臭も、歯周病による口臭の一つです。
「キャベツの腐ったニオイ」ともたとえられるもので、「ジメチルサルファイド」というガスが関係しています。
このガスも歯周ポケット内で歯周病菌が作り出し、強い口臭の原因になるのです。
このように、歯周病菌は、お口の中で増殖する際に、強いニオイを放つさまざまなガスを作り出します。
歯周病が悪化すればするほど、口臭も強まる傾向がありますので、日ごろから歯周病の予防を心がけましょう。
歯周病による口臭は、日常のケアや歯科医院での定期メンテンナンスによって予防・改善することができます。
正しいセルフケア方法を身につけ、定期的に歯科検診に通う習慣を作ることが、健康な口腔環境を保つ上で欠かせません。

歯周病予防の基本は、毎日のセルフケアです。
歯磨きは、歯と歯ぐきの境目を意識しながら丁寧に行うことが大切です。
1本ずつ歯を磨くことを心がけ、歯ブラシは軽い力で小刻みに動かしましょう。
歯ブラシの毛先が硬すぎたり、強く磨きすぎたりすると、歯ぐきを傷つけてしまうため、やさしい力で丁寧に行うことが重要です。
歯と歯の間の歯垢(プラーク)は、歯ブラシだけでは6割程度しか摂り切れません。
そこで、デンタルフロスや歯間ブラシを活用しましょう。
これらの清掃補助具をお口のケアに取り入れることで、歯と歯の間の歯垢の除去率を8割程度まで高めることができるのです。
(参照:神奈川県|今日から始めるすき間ケア「毎日のむし歯・歯周病対策」より)>
市販されている歯磨き粉の中には、歯周病予防に効果的な成分が含まれたものがあります。
殺菌作用や抗炎症作用のある製品もありますので、日々のケアに活用することで歯周病の予防効果が期待できるでしょう。
「どの製品が自分に合っているのかわからない」という方は、定期検診の際にお気軽にご相談ください。

歯周病は自覚症状が出にくく見逃しやすい病気であるため、セルフケアだけでの予防は不十分といわざるを得ません。
定期的にプロによるお口の中のクリーニングを受け、初期の歯周病がないかチェックしてもらいましょう。
歯科医院では、プローブと呼ばれる目盛りのついた器具を用いて、歯周ポケットの深さを測定し、歯ぐきの炎症や出血の有無を確認します。
見た目ではわかりにくい初期の歯周病も早期に発見できるため、定期的な検査が大切です。
専用の器具を使ったクリーニングによって、細かい歯垢や硬い歯石、頑固なバイオフィルムも徹底的に除去します。
歯周ポケットの汚れも丁寧に取り除きますので、口臭の原因となる細菌の増殖を抑えることができるのです。
歯科検診の際には、自分では気づきにくい磨き残しが多い部位や歯磨きの癖について、お口のケアのプロである歯科衛生士がアドバイスいたします。
正しく自分に合った歯磨き方法やデンタルフロスなどの使用方法を身につけることで、日々のセルフケアの質が高まり、口臭や歯周病の予防につながるのです。

口臭の原因が歯周病にある場合、日常のケアだけでは改善が難しいこともあります。
定期的な歯科検診と適切なセルフケアを組み合わせることで、お口の中を清潔に保ち、歯周病を予防しましょう。
加須市の【神澤歯科医院】では、患者さまお一人お一人に合わせた予防ケアを提供しています。
プライバシーに配慮した診療台は、パーティションで区切られておりますので、お口の中のお悩みは何でもお聞かせください。
当院は、東武伊勢崎線「加須駅」や加須循環バス「加須駅南口停留所」から徒歩2分の歯医者です。
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